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| ▲英語版はこちら ■「アボリション2000」グローバル評議会 イラク問題に関する声明 2002年11月4日 核兵器廃絶のためのネットワーク「アボリション2000」のグローバル評議会は、核兵器の普遍的な廃絶への緊急の要求を再確認すると共に、現在の状況下でのイラクに対する武力行使を断固として認めない。私たちは、この地域における紛争が、悪循環のすえに制御不能となること、また、米国が再び核兵器を使用するかもしれないことを、深く憂慮している。米国の軍事計画における核兵器の役割を拡大した米国「核態勢見直し(NPR)」と、自衛の名の下に先制的かつ一方的な軍事行動を行う権利を米国が有すると主張する「国家安全保障戦略」は、ナガサキ以来脆弱ながらも続いてきたタブーが破られるかもしれないという私たちの危惧を強めている。さらに、中東のいくつかの国々は、核、化学または生物兵器を保有することが知られており、これらは使用される可能性があり、そうなれば破滅的な結果をもたらす。軍事行動は、このような恐ろしいことが起きる可能性を単に増大させるだけである。私たちは、すべての国に対して、国連憲章およびそれが体現している価値に対する誓約をもう一度確認して、紛争解決への積極的な外交的アプローチをとること、核兵器の威嚇、使用または保有を放棄すること、そして、普遍的であって差別的でない遵守枠組みを採用することを要求する。 1. 私たちは、査察団がイラクに戻ることを歓迎すると共に、それとまったく同様に、核兵器または他の大量破壊兵器(WMD)を持つことが知られている、ないし疑われているすべての国に対して、自国の施設に査察を受け入れることを要求する。 |
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1995年4月にニューヨーク国連本部で採択された「アボリション2000声明」は、次の措置の履行を求めている。
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| 2. イラクに関しては、査察団は、査察を完了して、その後の措置が決まる前に国連安全保障理事会に報告を行うことができるように、十分な時間が保障されるべきである。潜在的な脅威や暴力に対して先制的措置として武力を行使することを認める国際法上の判例はない。先制的戦争は、国連憲章のもとでは許されておらず、安保理で議論されるべきではない。反対に、国連憲章は紛争の平和的解決と武力の不行使を強調している。仮にイラクが大量破壊兵器ないしその構成要素を保有していることが見つかったとしても、米国のアプローチはまちがっている。安保理は、武力行使を認可すべきではないし、米国は、一方的な軍事行動をとるべきではない。核兵器は暴力の究極の形態であるが、それは武力行使によって廃棄することはできないし、そうすべきではない。核兵器は、多国間での合意に基づく交渉プロセスを通じて廃絶されるべきものである。 |
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「限られた時間枠を定め、有効な検証と執行のための条項を備え、核兵器の段階的除去を求める核兵器廃絶条約への交渉をただちに開始し締結すること。」(第1項目) |
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| 3. 中東における大量破壊兵器の問題は、世界的にと同時に、地域的に解決されなければならない。湾岸戦争の公式な停戦決議である1991年の安保理決議687は、次のように、中東地域に非核地帯を設立するという目標を想起している:「すべての大量破壊兵器がもたらす同地域の平和および安全に対する脅威ならびに中東地域にこのような兵器のない地帯を設立することに向けて作業を行うことの必要性(を認識する)」。これは、イスラエルを含むものでなくてはならない。私たちは、イラクが行ってきた人権侵害を非難するものであるが、同時に、米国の対イラク政策は選択的かつ偽善的である。米国は、核兵器を持ち、数々の国連安保理決議への不遵守をくり返し、何十年もの間パレスチナを占領してきたイスラエルを、支援し続けている。 「アボリション2000声明」は、「ペリンダバ条約やラロトンガ条約で作られたような非核兵器地帯をさらに増やすこと」を求めている(第8項目)。これとの関連で、私たちは、1995年核不拡散条約(NPT)再検討・延長会議で採択され、2000年NPT再検討会議で確認された、中東に核、化学および生物兵器、およびそれらの運搬手段のない地帯を設立することを求めた決議の履行を求める。大量破壊兵器の拡散を防ぐ唯一確かな道は、米国による正当性のない攻撃ではなく、大量破壊兵器をこの地域からなくすことである。 4. 米国NPRに記されたように、弾道ミサイル防衛を含む、核および非核のより改良された兵器システムの開発と配備が続けられているが、これはこの地域をより不安定な状態へと駆り立てるものである。とりわけ、中東で戦域ミサイル防衛システムが導入されれば、米国とその同盟国は、反撃からは盾で自国軍を防護しながら、先制攻撃を撃つことが可能となる。 2002年3月の「行動の呼びかけ」で、アボリション2000のグローバル評議会は、「より使用しやすい、すなわち、より使用される可能性の高い新型の核兵器を開発するという米国のNPRと米国の計画は、正気ではなく、非道徳的であり、違法であると非難」した。この意味において、私たちは、中東での戦域ミサイル防衛の配備を防ぐ努力を強く支持する。 5. 現在のイラクをめぐる危機は、一般的には大量破壊兵器をめぐる紛争であると性格付けられているが、米国の石油へのアクセスの問題が重要な要素となっていることは疑いのないところである。2001年5月の「サフロン・ウォルデン宣言」において、「アボリション2000」グローバル評議会は、次のように述べた。 「西側の核兵器国やその同盟国は、自分たちの世界の資源へのアクセスと持続不可能な消費水準を維持するために、世界の大多数の人々のなかで高まりつつある経済的不平等や社会正義の欠如に対する不満に『蓋をする』ことができると考えています。しかし、このような想定は、いつまでも持続されないし、危険で世界の安定を損なうものです。 その代わりに私たちは、国際法および条約の尊重や、紛争防止、改革された国連を通じた協力に基づく、全人類の助けとなる新たな安全保障枠組みを要求します。」 前向きな解決方法として、「アボリション2000声明」は、「持続可能で環境に安全なエネルギー源の開発を推進し支援する国際エネルギー機関を設立すること」を求めている(第10項目)。 6. 「アボリション2000」グローバル評議会は、次のような努力を行っている中東の市民社会グループおよび平和運動との連帯を表明する: |
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イラクに対しての、国際的兵器査察団が戻ることを受け入れよとの説得; 地域の諸政府に対しての、米政府の挑発的な言動に理性的に対応せよとの要請; この地域での、米国軍隊の軍事基地および施設の使用を防ぐ努力;および、 中東で米国が侵略行為と戦争を始める口実をなくすための、中東からすべての大量破壊兵器をなくす訴え。 |
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| 7. 国際司法裁判所(ICJ)は、核兵器の威嚇または使用が違法であり、すべての国には核兵器を廃棄する義務があると確認した。私たちは、軍縮を達成するための武力行使などというものは、断固として認めない。それは、自己矛盾であり、逆効果であり、差別的であり、違法であり、非道徳的であり、非人道的であり、不必要である。 グローバル評議会としての私たちの力は、核兵器廃絶のための地球ネットワーク「アボリション2000」<www.abolition2000.org>を作る90を超す国々からの2,000以上の市民グループによって作られている。1995年NPT再検討・延長会議での設立以来、私たちのネットワークの多くのグループは、核兵器廃絶を実現する方途を創造することによって、より持続可能な世界を作ることへの誓約を示してきた。もっとも有効な手段は、法である。すなわち、各国が署名し批准した諸条約、核兵器の威嚇または使用の違法性に関する1996年のICJ勧告的意見、そして、モデル核兵器禁止条約である。 最後に、「サフロン・ウォルデン宣言」での私たちの結論を想起したい。 「私たちは、核兵器の廃絶やあらゆるミサイルの禁止、宇宙の非軍事化のための交渉を速やかに行うことを求めます。私たちが心に描くのは、核兵器や環境汚染、社会的・経済的不正義から解放された世界です。この新たな枠組みは、単に現実的かつ倫理的であるだけではありません。私たちの地球の将来のために、絶対必要なのです。」 (訳:川崎哲) |
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