新アジェンダ外相コミュニケ
ニューヨーク、2001年10月8日

ブラジル、エジプト、アイルランド、メキシコ、ニュージーランド、南アフリカ、スウェーデンの外相たちが発表した外相コミュニケ

ブラジル、エジプト、アイルランド、メキシコ、ニュージーランド、南アフリカ、スウェーデンの外相たちは、国連総会第56会期のための準備として、核軍縮の進展を評価し、核兵器のない世界を達成するための外相たちの共同の構想を追求するためにとられるべきさらなる措置について検討した。

外相たちは、2000年核不拡散条約(NPT)再検討会議の重要な成果を想起した。彼らは、2000年11月20日に総会で採択された新アジェンダ決議に与えられた支持の水準を満足をもって留意した。彼らはまた、2000年NPT再検討会議で始まった核兵器国との建設的な対話を想起し、核軍縮へ導くために、あらゆる機会をとらえて交渉を加速させる考えをもって、この対話を継続させることに合意した。

新アジェンダの外相たちは、2000年NPT再検討会議によってなされた合意の完全履行を追求することを決意している。その成果は、核軍縮を達成するために必要な青写真を提供している。軍縮のさらなる進展は、国際的安定を達成し持続させることの主要な決定要因である。

外相たちは、核兵器が使用される可能性が継続していることに、深い懸念を持ち続けていることを明確にした。彼らは、米合衆国とロシア連邦がそれぞれの保有核兵器をさらに削減すると示唆していることを歓迎した。彼らは、二国間のおよび一方的な削減の過去の達成にもかかわらず、配備または貯蔵されている核兵器の全体数がいまだに数万に上ることに留意した。

外相たちはまた、核兵器の安全保障政策および軍事教義における役割を縮小するとの誓約が、今のところ追求されていないとの憂慮を表明した。進展がないことは、保有核兵器の完全廃棄を達成するという核兵器国による明確な約束と矛盾する。そして、軍縮の文脈において、それは、冷戦後の安全保障環境という好機をつかまえることに失敗したことを、はっきりと表している。

外相たちは、核兵器国によって核兵器が無期限に保持される可能性があることが推定されれば、それは、核不拡散体制の完結性および持続可能性や、国際の平和と安全の維持というより幅広い目標と、両立しないということ再確認した。

7カ国の外相たちは、核軍縮の達成における進展について各国が説明する責任を負っている場であるNPT再検討過程の2002年の再開に期待を寄せている。説明責任は、締約国が提出すると合意した報告書にそって評価される。これまでに、2000年NPT再検討会議で合意された13項目の「措置」の履行について、前進はほとんどなかった。とりわけ残念であったことは、ジュネーブ軍縮会議が、核軍縮をとり扱い、また核分裂性物質の交渉を再開することに失敗したことである。2000年にやって来た進展への期待は、いまだ報われていない。

外相たちは、不拡散体制への挑戦に懸念を表明した。彼らは、国際社会に対して、NPTへの普遍的な加盟を達成するための努力を倍加させること、そして、核兵器の拡散を予防するという国際社会の決意を台無しにするいかなる措置もとらないことを、強く求めた。彼らは、NPT締約国でなく保障措置の下にない核施設を運転している3カ国(原注:インド、パキスタン、イスラエル)に対して、NPTに非核兵器国として加入し、核施設を国際原子力機関(IAEA)の包括的諸協定の下に置くことを、くり返し要求した。

外相たちは、国際社会全体が参加することが、国際的な平和と安定を維持し強化するための中心となると強調した。国際的な安全保障は、集団的な関与を必要とする集団的な関心事である。彼らは、一方的核軍縮や二国間核軍縮措置は、条約に基づく多国間の核軍縮へのアプローチを補完するものであると強調した。彼らはまた、軍縮の分野において国際的に交渉された諸条約が、国際の平和と安全に根本的に貢献してきたと強調した。この文脈で、包括的核実験禁止条約の早期発効の重要性は、いまだ決定的なものである。

外相たちは、軍備管理における不可逆性の規範を強調した。彼らは、核軍縮と核不拡散の分野の国際諸条約が尊重されなければならず、また、これら諸条約から発生するすべての義務がきちんと履行されなければならないとの見解を表明した。

外相たちは、国際的安定を促進し維持する上で、また、戦略的攻撃兵器をさらに削減する基礎として、対弾道ミサイルシステム制限条約(ABM条約)が持つ重要性を強調した。ABM条約を廃止することは、世界的な安全保障の将来にとって、ゆゆしき結果をもたらし得る。保有核兵器のより低い限度までのさらなる削減が、危険にさらされてはならない。彼らは、すべての国に対して、新たな核軍備競争につながり得る、または、核軍縮と核不拡散に否定的な影響を与え得るいかなる行動もとらないように要求した。

外相たちは、新アジェンダの構想をひき続き精力的に追求すると決意していることを再確認した。彼らは、2002年に始まる来るべきNPT再検討過程の文脈において彼らの構想を追求することが優先課題であると合意した。2000年NPTの核軍縮の約束は、すでに与えられた。これらを履行することが、今や必須事項なのである。(訳:ピースデポ)


ページの先頭に戻る


特定非営利活動法人
ピースデポ
〒223-0051 横浜市港北区箕輪町3-3-1-102
TEL:045-563-5101 FAX:045-563-9907
Email:
office@peacedepot.org