未臨界核実験に関する欧州議会決議
1998年2月19日採択、決議86/PE,266.807
<欧州議会(European Parliament)>
欧州連合(EU)の議会に相当する。欧州委員会委員の承認権、EU予算の最終決定権、その他一部項目についての、最高決定機関である理事会決定に対する拒否権、をもつ。議員は直接選挙により選出、定数626(95年に3カ国が加盟し、567から増加された)は、加盟各国に割り当てられる。任期5年。
欧州議会は、
核不拡散に関する本議会のこれまでの諸決議を考慮して、
A.
未臨界実験が、合衆国によって、1997年7月2日と1997年9月18日にネバダ核実験場で実施されたがゆえに、そして合衆国はそのような実験を1998年9月までにもう4回実施することを計画しているがゆえに、
B.
合衆国政府は、その実験が現存する貯蔵核兵器の安全性と信頼性を保証するのに必要であると説明していることに留意し、しかしまた、その計画の批判者たちが、実験は現存する核弾頭の性能向上、さらには新型核弾頭を生み出すことにも使われうると主張していることにも留意し、
C.
実験が本当に未臨界で、それゆえ包括的核実験禁止条約(CTBT)に合致しているかどうかについて国際的検証が存在しないがゆえに、
D.
実験がCTBTの文面には反していないかもしれないが、しかしそれでも条約の精神を侵し、そして「信頼の危機」を生み出すことでその発効を危機にさらすがゆえに、
E.
未臨界実験と新型兵器の開発は、インドとパキスタンのCTBT署名拒否の立場を強め、その発効を妨害し、そしてまた、とくにこれら二つの国家において、核不拡散条約(NPT)反対の立場を強める危機をつくり出すがゆえに、
F.
広島、長崎両市長や合衆国議会の46人の議員のみならず、ノルウェー、インドネシア、メキシコ、マレーシアそしてイランを含む少なくとも15の国々が、これらの実験に対する懸念や反対の意思を公に表明したがゆえに、
G.
1996年9月に署名が受けつけが始まったのち、すべてのEU加盟国がCTBTに署名したがゆえに、
H.
条約に関するウィーン条約の規定により、CTBTを署名した国は「その目的や目標を無効にしうるいかなる行為もさし控える」義務を有するがゆえに、
1.
本議会のCTBTに対する支持と条約の早期批准に対する要請を再確認し、そしてすべての加盟国に迅速に行動することを求め、
2.
合衆国政府が一連の未臨界実験を停止し、すべての政府がそのような実験を実施しないよう求め、
3.
合衆国政府に、実験が新型兵器設計計画の一部をなすものではけっしてないこと、そして新型核兵器の設計が合衆国の政策には含まれていないことを述べる公式の宣言を発布することを求め、
4.
起こりうるCTBT違反への国際的懸念を緩和するため、追加的な信頼醸成装置のみならず、実験現場における一層の透明性を要求し、
5.
理事会が欧州連合条約J.3条にもとづく共同行動行動――ほかの国々による署名と批准を促進するため、そしてほかの国々が条約の条項を遵守することを可能にするためのすべての必要な支援、とくに効果的な国際的検証体制の創設を含めるような共同行動――を採択することを求め、
6.
欧州連合総裁に、理事会、委員会、そしてアメリカ合衆国大統領と議会に本決議を送付するよう指示する。
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