■ 事業

2003年2月23日、第4回ピースデポ総会が開催され、以下の事項が承認および採択されました。

  • 2003年度の事業計画

  • 2003年度の収支予算

  • 2002年度の事業報告

  • 2002年度の収支決算



2003年度事業計画

§1 基本方針


■中期ビジョンの点検と改善

 昨年度、中期ビジョン委員会の中間報告において出されたピースデポの中期ビジョンに関して、その展開を絶えず点検し、随時に改善を行うことが、2003年度の事業の基本方針の一つである。事務局長が退職し、当面はスタッフ2人体制を強いられることによる人的体制の問題、3人体制を復活させる過程の検討、新メディア発行を含む4本の柱の準備と実行の過程の立案と点検など、課題が多い。昨年設立した中期ビジョン委員会(委員長:田巻一彦理事)が、引き続いて点検と改善の勧告の役割を担うことになるが、会員全員がこの過程に関心をもち、積極的な意見や提案をして頂くことを求めたい。

■北東アジア地域安全保障への重点的取り組み

 平壌宣言、拉致問題、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のNPT脱退宣言など激変する北東アジア情勢の中で、「北東アジア非核地帯」提案などのピースデポの蓄積を活かした「北東アジア地域安全保障」への強力なとり組みが求められている。幸い、「市民社会が構想する北東アジア地域安全保障の枠組み」(トヨタ財団研究助成)という研究プロジェクトが韓国、中国の研究者、活動家を含めて発足した。また一方、中期ビジョンでは「北東アジア地域安保」に関する新メディアの発行を一つの柱に据えた。これらの活動を中心に、北東アジア地域安保への重点的なとり組みを行うことを、2003年のピースデポの基本方針とする。
 もちろん、核軍縮問題へのとり組みは継続される。日本の有事法制、憲法改悪の動き、沖縄基地(とりわけ普天間代替施設)の動向などは、「北東アジア地域安保」のテーマの重要な一部であり、情勢を絶えず注視しつつ、本会の果たすべき役割を考える。


§2 事業プログラム

 定款によると、ピースデポの事業は、次の6つのカテゴリーに分類される。@調査、研究、教育、A学習会、研究会、シンポジウム、講演会、B定期刊行物、冊子、単行本など出版、C情報収集、整理、情報提供、D教材作成、Eその他。将来の便宜のために、以下の事業プログラムごとに、関係するカテゴリー番号を記す。

A.新プログラム

(1)研究プロジェクト「市民社会が構想する北東アジア地域安全保障の枠組み」の推進(カテゴリー@、A、C)
 ピースデポそのものがプロジェクト主体ではないが、ピースデポの代表がプロジェクト代表となり、理事の多くが参加するとともに、国内、海外の専門家が共同研究者として参加しているプロジェクトである。ピースデポとして、このプロジェクトを積極的に支援し、その推進に協力する。
 研究は、次の4つのテーマを出発点として開始される。
  1. 北東アジア非核兵器地帯(テーマ・コーディネーター:梅林宏道)
  2. 北東アジア専守防衛地帯(同:田巻一彦、協力:湯浅一郎)
  3. 地域的なミサイル制限機構(同:とりあえず梅林宏道)※後に黒崎輝が担当。
  4. アセアン地域フォーラム(ARF)の活用(同:梅林宏道)
 プロジェクト・チームの連絡調整役であるチーム・コーディネーターとして中村桂子(ピースデポ・スタッフ)が働く。
 これらのテーマに関する各種セミナー(規模はさまざま)が開催される。それらの多くは、会員を始め、一般に公開される。

(2)「北東アジア地域安保」に関する新メディアの発行(カテゴリーB)
 これまでのピースデポの蓄積と田巻、湯浅、前田、梅林など各理事のこの分野における蓄積を基礎にするとともに、(1)の研究プロジェクトの成果を活用して、「北東アジア地域安保」に関する新メディアの発行に取り組む。東アジアの平和建設について、「現状に根ざし現状を打開する」対抗構想が求められており、その創造に貢献できるような情報を提供し、視点を提起することを目指す。ビジョン委員会の提案の4本柱の第1の柱として掲げられた事業である。
 読者対象の想定、メディアの形態などは今後さらにビジョン委員会や他の機会において検討するが、新たな会員、購読者を獲得するために有効なメディアとなることを目指す。また、スタッフ体制の現状を踏まえたスタートでなければならない。田巻一彦理事が編集責任者となる。
 2003年10月の創刊を目指す。

(3)「新しいイアブック」の実行プランの策定(カテゴリーB)
 現在のイアブック「核軍縮と非核自治体」の読者(とくに非核自治体)を確保しつつ、内容をより広く自治体の平和行政に関する内容に広げ、上質の装丁にしたイアブックを企画し、実行プランを立案する。言い換えれば、内容的には「核兵器・核実験モニター」と「北東アジア地域安保・新メディア」の両方を基礎にしたイアブックとなる。ビジョン委員会提案の第2の柱と掲げられた事業の一部となる。
 2003年は、この「新しいイアブック」の企画、実行プランの策定のために、イアブックは休刊とする。非核自治体協議会には、2003年休刊を伝えるとともに、新しいイアブックのイメージを伝え関心の継続を訴える。

(4)第2回世界NGO会議(長崎)への協力(カテゴリーA)
 2003年11月22日(土)〜24日(振替休日)に開かれる核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員会が主催する核兵器廃絶のための第2回世界NGO会議の成功のために、積極的に協力する。とりわけ、集会と海外のNGOをつなぐ役割、全国の市民運動とつなぐ役割、議員ネットワークとの調整の役割などにおいて、ピースデポは貢献することができる。ピースデポの梅林代表が、長崎集会実行委員会の副代表の一人を努めている。

(5)「核兵器・核実験モニター」合本Vの発行
 利用者の数は少ないが、索引をもった「モニター」合本の利用価値は高い。2000年〜2002年の3年分の合本を作成する。赤字を出さない最低部数で発行する。索引の作成はボランティアを活用する。


B.継続プログラム

(1)「核兵器・核実験モニター」の月2回(1日、15日)発行(カテゴリーB)
 引き続き、ピースデポの基軸事業である。これまでの編集方針を継続する。つまり、核兵器・核軍縮、アジア太平洋地域安全保障(在日米軍、新ガイドライン関連を含む)を中心テーマとし、資料性を重視した編集とする。
 ただし、上記の「北東アジア地域安保・新メディア」発行に伴い、10月以降は「核兵器・核実験モニター」と新メディアとを合わせて、月2回の発行になるよう発行頻度と内容の調整をする。

(2)「核軍縮:日本の成績表−−NPT(13+2)項目に関する評価」(カテゴリー@、A、B)
 2000年NPT再検討会議における13項目合意、それに端を発した日本政府の新決議「核兵器全面廃棄への道程」によって作られた新しい肯定的状況を、日本の真の政策転換へと導くために、情報に基づいた日本の政策評価を行う。2002年に次ぐ2年目の試みとなる。10名の評価委員には、梅林代表、前田理事が参加し、評価委員会の事務局をピースデポ(担当:中村桂子)が担っている。この事業については、市民社会チャレンジ基金の助成を受けることが決定した。2003年は「市民社会の関与」を促進し、政策提言につながるような努力を強化する。そのため、できるだけ地域政治に関与している市民団体の参画を追求しながら、評価活動を行う。事業の内容は、次のようなものである。
 
  • a.2003年成績表冊子の作成
  • b.成績案の段階で首都圏、広島、長崎などでの評価集会を開催
  • c.成績表の政府・議員への提出、メディアへの発表
  • d.英文化して国際的に発信(とくに2003年再検討準備委員会に持参)
  • f. 2004年のための調査の継続


(3)核軍縮議員ネットワーク(PNND)支援(カテゴリー@、C)
 昨年発足したPNND日本を国際的議員ネットワークPNNDとつなぎ、日本ネットワークの活動が活性化するよう、NGOの立場から支援する。なお、梅林代表が、国際PNNDの東アジア・コーディネーターに任命されている。この活動が、北東アジア非核地帯化をめざすピースデポの努力に資することを目指す。

(4)「核兵器・核実験モニター」及び「新メディア」の電子速報版の発行(カテゴリーB)
 2002年に実現できなかった技術的な未整備点を整備し、2003年に実行にこぎつける。「北東アジア地域安保・新メディア」では、最初からこの形態の購読が選択肢になるように準備を急ぐ。

(5)3出版物の販売努力(カテゴリーB)
 「核兵器撤廃への道」(かもがわ出版)、「ミサイル防衛−−大いなる幻想」(高文研)、「米国・核態勢見直し」(ピースデポ・ブックレット)はいずれも、2002年に出版したピースデポの出版物である。その販売は、2003年の事業として重要な部分を占める。2003年の現実的な販売目標としては、それぞれ50冊(ピースデポにとって採算をとる上で販売必要な2002年末における残り部数は約690冊)、400冊(同約470冊)、600冊(同約600冊)としたい。

(6)原子力空母母港問題調査プロジェクトのワーキングペーパー発行(カテゴリーA、B、C)
 「読売新聞」が横須賀への原子力空母母港の可能性について、大きな暴露記事を書いた(2003年1月14日)情勢を踏まえると、空母母港史に関するワーキングペーパーの発行を急がなければならない。2003年のできるだけ早期に実現をめざす。「基地汚染」問題のワーキングペーパーについては、現時点においての最適な形について再検討する。

(7)日本の情報公開法を活用した防衛・外交問題の調査(カテゴリー@)
(8)調査プロジェクト「米軍」(カテゴリー@)
(9)執筆、講演、出演、取材への協力(カテゴリー@、A)
 (7)〜(9)は従来通り継続して取り組む。

(10)海外活動への派遣(カテゴリー@、C)
 継続的プロジェクトとして、「将来を担う平和活動家/研究者」を海外活動のために派遣する。そのための募金活動にとり組む。2003年には、2005年NPT再検討会議第2回準備委員会(4〜5月、ジュネーブ)への派遣、北東アジア地域安全保障に関係する行事への派遣などが考えられる。情報を集めながら、時期・場所の決定と人選を理事会に任せる。ピースデポの事業に関連して行われるスタッフや理事の海外出張は、この派遣プロジェクトとは別枠で考える。

(11)公開講演会・セミナーなどの開催(カテゴリー@、A)
 2003年は、とりあえず総会時の講演会のみを計画する。一方で、トヨタ研究プロジェクトに関連して頻繁に開催されるセミナーや学習会、「核軍縮:日本の成績表」の各地評価会議の持ち方を工夫して、それらの一部が意識的な市民層とピースデポとの出会いの機会を増やし、会員増への一つの窓口となるような機能を果たすよう心がけることとする。

(12)ウェブサイトの充実(カテゴリーC)
 昨年に引き続き取り組む。2003年は、ピースデポの特色を生かした資料の充実を図る。また、タイムリーな内容の更新にも努める。


C.関心を継続し、発展の機会を模索するプログラム

(1)子どものための「平和読本」(カテゴリーD)
(2)展示用ポスター、平和運動グッズの収集、整理(カテゴリーC、D)
(3)政党の平和政策データベース(カテゴリーC)
(4)日本への核兵器持ち込み国内議論のデータベース(カテゴリー@)


D.その他、必要な事業

(1)総会で提案、採択される事業
 総会において会員から提案され、議論され、本会の2003年度事業として採択された事業にとり組む。総会が創造的な会議となるために作られた枠である。

(2)必要に応じた緊急プロジェクト
 年度途中で必要性の生じた緊急のとり組みを、理事会の承認を得て行う。人的、財政的な裏付けは、その都度工夫する。


§3 組織体制の整備

(1)中期ビジョン委員会の継続
 昨年の総会決定にあるとおり、中期ビジョン委員会は「実行過程を点検し、必要な改善策を提案する」役割を担っている。2003年事業計画は、中期ビジョンの実行をめざして作成されているが、さまざまな不確定要因がある。また、短期的な人的体制も中間報告が前提としたものから変化している。このような中で、ビジョン委員会の役割はますます大きい。
2003年は、ピースデポの中期ビジョンに関して、その展開を絶えず点検し、随時に改善を理事会に提案することが、ビジョン委員会の仕事となる。スタッフ2人体制を強いられることによる人的体制の問題、3人体制を復活させる過程の検討、新メディア発行を含む4本の柱の実行に関する準備、立案、そして実行結果の点検、評価など、課題が多い。
 ビジョン委員会は、引き続いて田巻理事(委員長)、横山理事、高原理事、湯浅理事により構成されるが、ビジョン委員会の合意による変更・追加がありうる。

(2)理事会と事務局の新体制
 事務局長が退職し、事務局専従スタッフが2名になった状況に伴い、2003年は次のような新体制でピースデポを運営する。
  1. 理事の互選により田巻理事がパートタイム・ボランティアとして専務理事に就任する。専務理事がピースデポの日常運営を統括する。専務理事を兼務していた梅林は、兼務を止め代表職に専念する。
  2. 2003年は、現在の事務局スタッフ2人を中心に、必要なパートタイムの臨時スタッフを加えた体制で事務局を運営する。
  3. 田巻専務理事とスタッフの協議によって事務局内の仕事の分担体制を明確にし、対外的な混乱を来さないようにする。
  4. ビジョン委員会と理事会は、適当な早期に3人体制に戻すために必要な財政上、職務上の問題の検討を続ける。


(3)会員、出版物固定読者の拡大
 ビジョン委員会の第1の柱である「北東アジア地域安保・新メディア」の新刊や、第2の柱である「新しいイアブック」の企画において、会員と固定読者の拡大を追求することはもちろんである。同時に、『核兵器・核実験モニター』を通じての会員、固定読者の拡大も、あらゆる機会を通じて継続する。

(4)ニューズレターの発行
 本会の活動、運営状況を伝えるための会報として、年度内に日本語版を2回、英語版を2回発行する。会員交流の場としての性格も加味する。

(5)ボランティア、インターンなどの活用
 ビジョン委員会中間報告の第3の柱は、「ボランティア、インターンなどの活用」を唱っている。この実行プランを専務理事を中心に検討し、可能な事項を2003年においても実行する。

(6)企業・個人寄付金、活動の包括的助成をする助成金の開拓
 ビジョン委員会中間報告の第4の柱は、「企業・個人寄付金、活動の包括的助成をする助成金の開拓」を唱っている。この実行プランを専務理事を中心に検討し、可能な事項を2003年においても実行する。

−−以上


2003年度収支予算
(準備中)


2002年度事業報告
(準備中)


2002年度収支決算
(準備中)


貸借対照表
(準備中)


 



ページの先頭に戻る



特定非営利活動法人
ピースデポ
223-0051 横浜市港北区箕輪町3-3-1-102
TEL:045-563-5101 FAX:045-563-9907
Email:
office@peacedepot.org