【脱軍備・平和情報モニター】核兵器問題・中東情勢に関する重要一次資料(2026年9月9日~9月26日)

2026.10.01

2026年9月9日~9月26日の重要文書

2026年9月9日(水)
【IAEA】イランの保障措置協定の履行に関する理事会決議
2026年9月10日(木)
【米国】米陸軍がAI・自律性・ロボティクスの軍事統合を公表
2026年9月14日(月)
【フランス・フィンランド】フランスの前方抑止へのフィンランドの参加に関する共同声明
2026年9月21日(月)
【国連】 国際平和デーにおける国連事務総長の声明
2026年9月23日(水)
【国連】 人工知能と国際安全保障 ― 安全保障理事会、第10228回会合
2026年9月25日(金)
【米国】米中首脳会談に対する米国側の認識
2026年9月26日(土)
【中国】中米両国が到達した8項目の成果と共通認識

第81回国連総会などに関する重要一次資料(2026年8月17日~9月26日)もくじへ

2026年9月9日(水)——————————————————————————————
【IAEA】イランの保障措置協定の履行に関する理事会決議(9月9日)
出典:Implementation of the NPT Safeguards Agreement and relevant provisions of United Nations Security Council resolutions in the Islamic Republic of Iran (GOV/2026/54)

(ガイド)
2025年6月および2026年6月、IAEA理事会は、米国およびE3主導の下、イランが保障措置協定に違反しているとの決議をしている。今回の理事会決議では、過去2回の決議で指摘された協定違反が是正されていないとして、国連安保理に問題を付託する決定がなされた。協定違反と指摘されている主な内容は、2018年にイスラエルが特殊作戦でイランから持ち出したとされる核関連文書に基づく場所から人為起源のウラン元素が検出されたことに対するイラン側の説明が不十分というもので、2015年のJCPOA成立以前の核活動にかかわる問題である。IAEAによるイラン核問題の安保理付託決議は2006年以来20年ぶりとなる。ロシア・中国・ニジェールが反対票を投じたが、35の理事国中、少なくとも23か国が賛成し、採択された。

(本文全訳)
イラン・イスラム共和国におけるNPT保障措置協定及び国連安全保障理事会決議の関連規定の実施
2026年9月9日の第1821回会合において採択された決議

理事会は、[1]

(a) イランにおける未解決の保障措置問題を解決し、かつ理事会及び国連安全保障理事会の関連決議により求められる検証活動を実施するために、イランの核兵器不拡散条約(NPT)関連保障措置協定(INFCIRC/214、「保障措置協定」)を履行するIAEA事務局長及び事務局の継続的かつ専門的、独立的かつ公平な努力を評価し、

(b) 保障措置義務の遵守を検証し、理事会に対して、また必要に応じて国連安全保障理事会に対して客観的な技術的報告を行うという、IAEAの不可欠かつ独立した役割を強調し、

(c) IAEA憲章第12条C項の文脈において、イランがIAEAとの保障措置協定に基づく義務を遵守していないことに関し、2025年6月12日(GOV/2025/38)及び2026年6月10日(GOV/2026/40)に理事会が採択した決議を想起し、かつそれらの決議に含まれる理事会の認定を再確認し、

(d) また、2025年11月21日に理事会が採択した決議(GOV/2025/71)を想起し、

(e) イランによる義務の不履行が継続していることを詳述したGOV/2026/50の事務局長報告に深刻な懸念をもって留意し、かつ、以前に申告された核物質に関する情報の欠如及びそれを検証するための施設へのアクセスが確保されていないことは、核不拡散上の懸念事項であり、また保障措置協定の遵守に関わる問題であって、極めて緊急に対処する必要があることを強調し、

(f) イランの核問題の外交的解決に対する継続的な支持を表明し、イランに対し、同国の核計画が専ら平和的な性質のものであることについて国際的な信頼を構築することを目的とした協議に、前提条件なしに真剣に取り組むよう求め、

1.イランに対し、保障措置協定に基づく申告の正確性及び完全性、並びに同協定の下で保障措置の対象となる核物質が転用されていないことについて、事務局長が必要な保証を提供できるよう、IAEA及び理事会が必要と認めるあらゆる措置を講じることにより、保障措置協定の不履行を緊急に是正するよう改めて求める。

2.事務局長に対し、IAEA憲章の関連規定に従い、本決議、以前に採択されたGOV/2025/38及びGOV/2026/40に含まれる決議、並びにGOV/2026/50に含まれる事務局長報告を、IAEAの全加盟国、並びに国連安全保障理事会及び国連総会に報告するよう要請する。

3.イランの核計画がもたらす課題及びそれが地域的・国際的な平和と安定に及ぼす影響に対し、イランの核活動に関連するあらゆる国際的な懸念に対処する合意に至るような外交的解決を支持することを強調し、関係当事者が建設的に外交に取り組むことを奨励する。

4.事務局長に対し、理事会の各四半期定例会合の前に、イランの保障措置協定の実施状況、イランにおける未解決の保障措置問題、及び理事会と国連安全保障理事会の関連決議により求められる検証活動について引き続き報告すること、並びに当該報告を国連安全保障理事会にも引き続き提供することを要請する。及び、

5. 本件を引き続き検討することを決定する。

原注[1] 本決議は、賛成23、反対3、棄権8で採択された。 

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2026年9月10日(木)——————————————————————————————
【米国】米陸軍がAI・自律性・ロボティクスの軍事統合を公表 (9月10日)
出典:Army scientists reveal integration, communication advancements in autonomy innovations for the future Soldier | Article

(ガイド) 
米陸軍研究所(ARL)は、AI・自律システム・ロボティクスを陸軍作戦へ統合する研究成果を発表した。自然言語による複数の自律システムへの指示、UAVとUGVの連携、エッジでの標的検知・追跡、自律型スウォームなどを研究している。これらは兵士の認知的負荷を軽減し、意思決定や作戦テンポを高速化するとともに、危険な任務を自律システムに担わせ、殺傷能力や生存性、作戦効率を向上させることを目的としている。

(本文抄訳)
米陸軍戦闘能力開発コマンド傘下の陸軍研究所(Army Research Laboratory; ARL)は、8月27日、メリーランド州グレース・クォーターズにある米陸軍研究所の研究・ロボティクス研究・共同研究キャンパスで開催された「自律性とロボットデー」において、複数のロボットシステム間におけるリアルタイムの自律的通信とチーミング、および複数システムを横断する統合の実現に関する研究の進展を紹介した。産業界、学術界、政府機関のパートナーもARLの研究者と協働し、研究協力者として重要な役割を担った。(略)

今回紹介された主な研究には、以下が含まれる。

兵士とロボットのインテリジェント・チーミング

米陸軍研究所は、兵士がリアルタイムかつ自然言語による指示を通じて、自律システムのチームを指揮できる高度なシステムについて研究を進めている。

  • 「自律型マルチエージェントによる戦術任務遂行」は、航空・地上の自律システムからなるチームが、オペレーターの意図に基づいて任務を計画・遂行することを可能にする。この手法は兵士の認知的負荷を大幅に軽減するとともに、コミュニケーションを効率化する。この研究は、人間による指示とロボットによる認識との間にあるギャップを埋めるものであり、各プラットフォームが命令を正確に解釈・実行し、リアルタイムのセマンティック・マップを通じて情報を共有することを可能にする。
  • 「兵士と自律システムの協働に向けた多層的認識と即応型指揮統制」は、兵士とロボットの相互作用を改善する適応型AIフレームワークを導入するものである。これにより、単体のロボットまたは自律システムのチームに対して、複雑かつ自由度の高い指示を与えることが可能となる。この基盤は状況認識を向上させ、兵士の負担を軽減するとともに、ロボットによる未知の地域のマッピング、戦闘損害評価、通信が遮断された環境での活動を可能にする。
  • 「空地連携を行う自律エージェント・チーミング」は、航空・地上ロボットプラットフォームにおいて自然言語を活用する自律システムに焦点を当てている。これらのシステムは、最小限の人間による入力のみで、リアルタイムに通信し、任務を実行・調整する。これにより、危険物の回収や偵察任務に従事する兵士を危険から保護する。
  • 「分散型情報共有による分隊戦闘力向上プログラム」は、兵士が手を使わず、武器を構えた状態を維持できるようにするものである。自律システムが兵士の行動に自動的に反応することで、ネットワーク環境が劣化した状況においても意思決定を高速化し、より高い殺傷能力と生存性を備えた人間・機械チームを構築する。

状況認識の向上とマルチドメイン作戦

研究所の研究は、兵士が戦場環境をより包括的に把握できるようにすることを目的としている。

  • 自律システムによるチーミングでは、無人航空機脅威を偵察し、無人地上車両が安全に移動できるよう支援し、その情報に基づき経路変更を可能にする。この手法で、前線における状況認識が向上し、危険な環境下での作戦速度が早まる。
  • エッジ環境での高度な標的探知・追跡は、インテリジェント・センサー・システムを使用して、ネットワークのエッジでセンサーから得られる情報を分析する。これにより、継続的な監視に必要なリソースを削減し、インターネット接続を必要とせずに意思決定に必要な情報提供ができる。

殺傷能力と生存性を向上させるスウォーム・ロボティクス

ARLは、敵を圧倒し、兵士を保護するための自律型スウォーム(群になって攻撃する)の活用に関する先駆的な研究を進めている。

  • マルチエージェント協働とスウォーム戦術は、人間による指示を受けた後、自律システムの集団、すなわちスウォームが独立して任務を割り当て、遂行することを可能にする自律技術について研究である。この高度なソフトウェアは、協調的かつインテリジェントで、損耗を前提として投入可能な自律型ユニットによって敵を圧倒し、殺傷能力を向上させる。
  • 自律行動の予測に向けたシミュレーション・モデリング・分析は、ロボット単体から任務レベルに至る複数階層のシミュレーションを、単一のワークフローに統合する。これにより、研究者はシナリオを迅速に変更し、地形、センサーからの入力、脅威環境に対してロボットがどのように反応するかを、高コストな実地試験を行う前に評価することができ、開発に必要な時間とコストを大幅に削減できる。

米陸軍研究所は今後も、さまざまな作戦環境において、これらの技術をどの程度まで規模拡大できるか、またどの程度の有効性を発揮できるかについて研究を継続する。

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2026年9月14日(月)——————————————————————————————
【フランス・フィンランド】フランスの前方抑止へのフィンランドの参加に関する共同声明
出典:Joint Statement on Finland’s Participation in French Forward Deterrence.

(ガイド)
フランスが提唱する核兵器による「前方抑止」にフィンランドが参加することを決定したとする共同声明。両国は、これを欧州の安全保障と二国間協力を強化する重要な一歩と位置づけ、核の閾値以下でのエスカレーション管理などで協力する。今後、核運営グループを設置する。

(本文全訳)
フランス共和国大統領は、3月2日にイル・ロングで行った核抑止ドクトリンに関する演説において、フランスの死活的利益には欧州的な次元があることを表明し、その趣旨に沿って「前方抑止」という概念を打ち出した。複数の国がこれに参加することを決定している。本日、フィンランドは前方抑止に参加することを決定した。この決定は、両国それぞれの国際的義務に沿ったものであり、欧州の安全保障および二国間協力にとって重要な一歩である。これにより両国のパートナーシップが強化されるとともに、戦略的シグナリングの機会、ならびに核の閾値を下回る段階でのエスカレーションを管理する能力がもたらされる。今後数か月以内に核運営グループ(Nuclear Steering Group)が設置され、この協力の実施が開始される。両国は、より強く、より安全で、より十分に防衛された欧州を目指すという意欲を改めて確認する。

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2026年9月21日(月)-—————————————————————————————–
【国連】 国際平和デーにおける国連事務総長の声明(9月21日)
出典:Secretary-General’s message on the International Day of Peace

(ガイド)
国連が定めた「国際平和デー」に対して、国連事務総長が声明を発表。戦争の終結と未来に向けた平和への投資を訴えた。

(本文全訳)
「国際平和デー」を迎える今、私たちはこのかけがえのない財産が危険なほど不足している世界に直面しています。各地のコミュニティは、暴力や分断によって揺さぶられています。紛争は規模と複雑さを増し、国境を越えて広がり、計り知れない苦しみをもたらしています。対話は行き詰まり、解決策は見えず、世界的な連帯も機能していません。

しかし、世界中で、人々は私たちが無力ではないことを示しています。ボランティア、活動家、市民社会のリーダー、平和維持要員、そして平和構築者たちは、分断を埋め、地域社会を結びつけ、対話を推進しています。一つひとつの行動を通じて、彼らは草の根から平和を築き上げています。

今年のテーマ「平和への投資:すべての人、あらゆる場所、毎日」が示すように、こうした平和の擁護者たちは、平和の実現が受動的でも自動的でもないことを私たちに示しています。それは、より良い未来に投資するという、能動的かつ意図的な選択なのです。

平和が根付くことができる、包摂的なコミュニティを築くことによって。

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2026年9月23日(水)——————————————————————————————
【国連】 人工知能と国際安全保障 ― 安全保障理事会、第10228回会合 (9月23日)
出典:Artificial intelligence and international security – Security Council, 10228th meeting

(ガイド) 
安全保障理事会にて、世界有数のAI企業の幹部たちとともに、人工知能がもたらす莫大な恩恵と莫大なリスクについて議論がなされた。人間を凌駕する知能を持つシステムに対する制御力を世界が失いつつあるかもしれないという警告が高まる中、人間の制御を超えたAIの危険性は前例のない脅威であるとし、国家単独ではもはや対処できない課題であるとの意見も飛び交った。

(公開されている発言の抄訳)※全19名、各項目の時刻は原文の発言開始位置を示す。

ヨシュア・ベンジオ(国連AI独立科学パネル共同議長)(18:37) 「国際協力が必要なのは、破滅的な悪用、権力集中、AIの制御喪失という三つの世界的脅威に直面しているからだ。(略)開発者は独立した専門家に安全性を証明しなければならない。」

サム・アルトマン(OpenAI CEO)(25:50) 「AIの進歩が大きく誤った方向へ進む可能性は二つある。第一に、未来の制御をAIに奪われること。第二に、権力が少数の手に集中しすぎることだ。(略)人間が意思決定の中心にとどまらなければならない。」

ダリオ・アモデイ(Anthropic CEO)(35:16) 「第一のリスクは、生物兵器の製造などにAIモデルが悪用されることだ。第二は、モデルの能力向上が開発者の制御能力を超えることだ。(略)評価・検証制度を構築すべきである。」

クレマン・ドゥラング(Hugging Face CEO)(40:31) 「最大のリスクは強力なAIそのものではなく、強力なAIをめぐる非対称性だ。(略)世界が自らを守るためには、これまで以上にオープンソースAIが必要である。」

フランス(46:15) 「第一のリスクは、われわれが創り出したシステムの制御を失うことだ。(略)1945年の原子力時代と同様、国際社会は今、AIを規制しなければならない。」

パキスタン(55:40) 「軍事分野では、誤算と意思決定時間の圧縮に対処するため、自制措置と信頼醸成措置が必要である。(略)安全性の名の下に進められる措置が、技術を拒む手段となってはならない。」

デンマーク(1:02:18) 「AIは、情報の検証、早期警戒、任務の計画・運用を通じて、平和構築と平和維持を強化し得る。(略)軍事分野では人間による統制と説明責任が不可欠である。」

パナマ(1:07:35) 「非国家主体がAIを利用してロケットやミサイルの誘導・航法システムを開発しているとの報告がある。(略)人間による実効的な統制を維持する能力が問われている。」

ギリシャ(1:13:32) 「危機においてAIは意思決定に使える時間を圧縮し、自動化された出力への過度な依存を促し得る。(略)核指揮統制へのAI統合には極めて慎重でなければならない。」

ソマリア(1:18:43) 「国家は法的、倫理的、道徳的な説明責任をアルゴリズムに委ねることはできない。(略)アフリカは、他所で開発されたシステムの単なる市場や実験場にとどまってはならない。」

英国(1:25:21) 「政府は、国民を守るという第一の責務を民間企業に外部委託することはできない。(略)第一に安全性、第二に透明性、第三に強靱性が必要である。」

米国(1:30:55) 「超知能の進歩を止めたり、新たな世界的統治構造で制約したりする理由にはならない。(略)この機関は世界的な規制制度の設立ではなく、国内能力の構築に向けた優良事例の共有に注力すべきだ。」

バーレーン(1:35:46) 「AIの開発を統治する国際条約を締結することが重要である。(略)深刻な安全保障上の影響を伴う決定では、人間による監督と説明責任を維持する必要がある。」

ラトビア(1:39:28) 「第一は国家・非国家主体によるAIの悪用に起因するリスクである。第二は、技術自体に由来する、より新しく複雑な課題である。(略)安保理の非公式専門家グループの設置を提案する。」

コロンビア(1:45:23) 「問題は人間の革新を制限することではなく、機械による革新を制限することだ。(略)機械が自らAIを設計することを認めるのか。少なくとも各国は、この点を決定すべきである。」

コンゴ民主共和国(2:03:40) 「開発途上国は、他所で設計された技術の単なる利用者にとどまってはならない。(略)答えは、責任の共有、包摂、繁栄の共有という三つの原則に基づかなければならない。」

中国(2:13:40) 「軍事分野におけるAIの研究開発と利用では、戦略的誤算と軍拡競争を回避し、最終的な意思決定権を人間に保持すべきである。(略)国連を世界的AI統治の主要な場として支持する。」

ロシア(2:21:14) 「AIの民生・軍事利用に関する問題は、適切な専門的枠組みで議論すべきである。(略)人間による統制の具体的な形態は、実際には各国が国内レベルで決定する。」

リベリア(2:28:50) 「致死的武力の使用、人命の剥奪、紛争のエスカレーションに関する決定を、自律的アルゴリズムに委ねてはならない。(略)AIと新興技術に関する安保理の非公式作業部会の設置を強く支持する。」

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2026年9月25日(金)——————————————————————————————
【米国】米中首脳会談に対する米国側の認識(9月25日)
出典:Fact Sheet: President Donald J. Trump Advances a Fair and Reciprocal Relationship with China While Hosting Historic State Visit – The White House

(ガイド)
2026年9月の習近平中国国家主席による米国公式訪問を受け、ホワイトハウスが発表したファクトシートである。米中間の貿易・投資、麻薬取締り、重要鉱物、AI対話などを成果として列挙するとともに、戦略的安定関係の構築や三国間軍備管理交渉への意欲など、米国側の方針を示している。

(本文全訳)
ファクトシート:歴史的な公式訪問を受け入れる中で、ドナルド・J・トランプ大統領が中国との公正かつ互恵的な関係を前進させる

米国民のために成果を実現する:今週、ドナルド・J・トランプ大統領とメラニア・トランプ大統領夫人は、中華人民共和国の習近平国家主席と彭麗媛夫人を相互公式訪問のために迎えた。この訪問の間、トランプ大統領は米中関係を前進させ、米国民を第一に置いた。

  • 米国は、中国が致死性の薬物の一種であるオルフィン類の指定を行ったことを歓迎した。米国はまた、中国が2種類のフェンタニル前駆化学物質について新たな輸出規制を導入したことに留意し、北米の危険な麻薬テロリストへの違法な前駆物質の流入を抑えるため、これらおよびその他の物質・化学物質を恒久的に指定することを強く促した。
  • 2026年8月、米国の法執行機関からの情報に基づき、中国は、北米の違法薬物製造者に前駆化学物質を製造・供給していた中国人21人を逮捕した。米国は、適用可能な場合には死刑を含む、最高刑を科すことを強く促した。
  • トランプ大統領は、世界の供給を安定させるため、精製石油製品の生産を増加させるよう習主席に促した。
  • 米国は、中国がアトランタ動物園に貸与した2頭のジャイアントパンダの到着を歓迎する。

貿易・投資委員会を実施に移す:今週、両首脳は、2026年5月の北京首脳会談で設置が決定された米中貿易委員会および米中投資委員会という政府間の中核的な仕組みを実施に移した。

  • 貿易委員会の下で、両国は、それぞれの方向における300億ドル相当の非機微品目について、より有利な関税待遇を行うための勧告について合意した。貿易委員会はまた、農業分野における市場アクセスの障壁への対処に重点を置く作業部会を立ち上げた。
    • 米国の輸出品については、農産物、魚・水産物、丸太・木材製品、化粧品、医療機器が含まれる。
    • 米国の輸入品については、小型家電、玩具、祝祭用装飾品、チャイルドシートなどの消費者向け製品が含まれる。
  • トランプ大統領による米国石炭産業の復興を受け、中国は2027年および2028年にも、それぞれ少なくとも1,000万トンの石炭を米国から輸入する。
  • 両国は投資委員会を設立した。投資委員会の使命は、潜在的な投資機会および投資関連の障害について協議し、商業的に意味のある投資関連問題に両国が対処するための制度化された協議経路を提供することである。
  • 米国と中国は、レアアースその他の重要鉱物に関連するサプライチェーンの供給不足について、米国側の懸念に引き続き取り組んでおり、出荷水準を適切な水準に戻すことを目指している。

米国民にとって世界をより安全にする:トランプ大統領と習主席は、世界中の企業と消費者の信頼を高めるため、平和と繁栄を促進することについて協議した。両国は、尊重、公平、互恵を基礎として、建設的な戦略的安定関係を構築することで合意した。

  • 両国は、それぞれがG20およびAPECの開催国となることを相互に支持し、両首脳は互いの首脳会議に出席する意向を示した。
  • 両首脳は、ロシア、北朝鮮、イランを含む、現在進行中の世界的な懸念事項について協議した。両首脳は、イランが核兵器を保有することは決してできないこと、また、いかなる国または機関も国際水路に通行料を課すことを認めてはならないことに合意した。
  • 両首脳は、米国と中国が第二次世界大戦において同盟国であり、戦争に勝利するために肩を並べて戦ったことを想起した。
  • 第二次世界大戦以降、米国の前方軍事プレゼンスは、自由で開かれたインド太平洋を維持し、何世代にもわたる米国の繁栄に貢献してきた。
  • 大統領は、米国、ロシア、中国の三国間での軍備管理交渉を提唱した。
  • 両首脳は、該当する新興技術を表現する用語として、「人工知能(AI)」ではなく「スーパーインテリジェンス(SI)」という用語を使用することに合意した。
  • 両国は、SIに関連するリスクと利益について意見交換するため、米中SI対話を設置した。次回の意見交換は2026年11月までに行われる予定である。米国と中国はまた、SIに関する事故・インシデントについて、二国間の連絡経路を設置することにも合意した。

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2026年9月26日(土)——————————————————————————————
【中国】中米両国が到達した8項目の成果と共通認識(9月26日)
出典:中美达成八点成果共识

(ガイド)
2026年9月の習近平・トランプ会談に関連して中国側が公表した成果の概要である。中国によると、両国は戦略的安定関係の構築、APEC・G20での協力、イランの核問題、経済・貿易、麻薬取締り、AI対話など8項目で合意・共通認識に達したという。

(本文全訳)
現地時間2026年9月23日から25日まで、中国の習近平国家主席は米国を国賓訪問した。その間、両国首脳は、中米が建設的な戦略的安定関係を構築すること、および重要な国際・地域問題について、深く意見を交換し、以下の8項目の成果・共通認識に達した。

1.双方は、「尊重、公平、対等に基づく中米の建設的な戦略的安定関係」を構築することで合意した。

2.双方は、アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議および20か国・地域(G20)首脳会議を双方がそれぞれ成功裏に開催できるよう、相互に支持することで合意した。両国首脳は、相手国が主催する会議に出席する意向を示した。

3.両国首脳は、イランは核兵器を開発しないとの約束を履行すべきであり、いかなる国または機関も国際水路に通行料を課してはならないとの認識で一致した。

4.両国首脳は、中国と米国が第二次世界大戦の同盟国であり、肩を並べて戦い、戦争の勝利を勝ち取ったことを想起した。

5.両国首脳は、中米経済・貿易協議メカニズムの積極的な役割と、双方の経済・貿易チームによる協議の成果を評価した。これには、貿易評議会などの仕組みを設立・推進すること、「300億ドル」の相互的な関税引き下げ措置で合意したこと、クアラルンプールでの経済・貿易協議の成果を延期することなどが含まれ、両首脳はその実施を指示した。

6.中米の麻薬取締り・法執行当局の協力は、目に見える成果を上げた。最近、双方は緊密に協力し、新精神活性物質および前駆化学物質に関係する複数の事件を共同で摘発し、両国で関連犯罪の容疑者数十人を逮捕した。

7.双方は、中米人工知能対話を設置し、人工知能に関係するリスクと利益について意見交換することで合意した。次回の対話は今年11月に開催される。双方は、人工知能に関する事案についての意思疎通のための連絡ルートを設置することで合意した。

8.米国側は、中国側が米国のアトランタ動物園に貸与する一組のジャイアントパンダが米国に到着することを歓迎した。

このほか、中米両軍は、危機コミュニケーションと危機予防を強化するための覚書をできるだけ早く締結し、中国国内で行方不明となっている米軍関係者の遺骨の捜索について引き続き協力することでも合意した。

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