第2回「脱軍備・平和基礎講座」報告

公開日:2021.07.07

「被爆者の証言」証言者:久保田朋子 杉並光友会会長

2021年6月26日(土)14時から16時まで久保田朋子さん(杉並光友会会長)を招いて、
第2回「脱軍備・平和基礎講座」がオンラインで実施された。受講登録者は33名(通し参
加28名、単発参加5名)で、当日のズーム生配信に参加したのは23名であった。

第2回のテーマは「被爆者の証言」で久保田朋子さん(84歳)が自らの被爆体験を語っ
た。久保田さんは8歳の時に東京から縁故疎開で訪れた広島の祖母宅で被爆した。その生
々しい様子を当時の写真を見せながら語ってくれた。また、久保田さんは被爆後の人生に
ついても言及した。2005年から核廃絶運動に関わるようになり、地元杉並区の小中学校で
被爆証言を続けているとのことだ。

証言は30分ほどで終了し、その後、受講者による自己紹介タイムとなった。受講者は学
生から高齢者までさまざまなバックグラウンドを持つ方々で、居住地も首都圏の他、広島
、長崎など広範囲にわたっていた。

その後の質疑応答では、質問に加えて、参加者から多くの情報提供があった。例えば、
久保田さんが原爆投下前日に「疎開するなら広島へ」と書かれたビラを拾ったことに関連
して活発な議論が交わされ、最後には広島平和資料館の受講者から当時広島で撒かれたビ
ラ(PDF)が他の受講者に送られることとなった。

また、質問に答えるかたちで久保田さんから被爆者差別についての話があった。結婚が
破談になったなど被爆者への差別は長く続いたが、現在、福島の原発事故で被曝した子ど
もたちに対する差別があることを聞いて、子どもたちにも真実を知らせる必要があると強
く感じたとのことであった。

(文責)渡辺洋介