核兵器禁止条約交渉会議・第2会期でのピースデポ発言

2017.06.20声明・要請

核兵器禁止条約を交渉する国連会議(ニューヨーク)の第2会期で、核兵器依存国の条約参加に関し、全文以下のような発言を行いました。


ピースデポの発言

核兵器を禁止し完全廃棄に導く法的拘束力のある文書を交渉する国連会議(第2会期)

ニューヨーク、2017年6月19日

 

ありがとうございます、議長。

日本に基盤を置く市民団体として、私たちは、唯一の被爆国である我が日本政府の代表団がこの交渉会議に欠席していることを残念に思います。条約草案の前文に「ヒバクシャ」という日本語が2度登場することを大いに歓迎するにつけても、日本政府の欠席に対する失望は一層深まります。

日本政府は、核兵器に依存する安全保障政策を採り続ける限り、現在交渉されている条約の締約国となるのは難しいと私たちは考えます。この会議でも広く認識されていると思いますが、核抑止という概念は条約全体の趣旨と両立しません。

私たちは日本の市民として、日本政府が歴史の流れに乗り、拡大核抑止への依存を克服して、この条約の下で核兵器を禁止し廃棄する道に加わるよう切望します。日本政府はもとより他の核同盟国がそうした行動を取れば、草案の第4条もしくは5条に則った核保有国による本条約への参加に好影響を及ぼすことは言うまでもないでしょう。

これを実現するため、私たちは、日本政府が安全保障上のドクトリンや政策を見直して核兵器の役割を低減し、除去し、そして禁止条約に加盟するよう求める声を強めていきます。そして、そのような取り組みを行うに際して、核同盟国に直接関係する具体的な条項が(条約の中に)あれば、国内の運動の中でそれを援用し、世論を高め、政府に政策変更を迫っていく大きな助けとなるだろうと私たちは期待しています。

このような観点から私たちは、「申告」について定めた第2条で、締約国が、自国の軍事上および安全保障上の概念、ドクトリン、政策において核兵器がいかなる役割も果たしていないことを申告すべきだと規定することを提案します。

日本においては、米国の核計画に依存し協力するという政府の政策は、閣議決定された「防衛計画の大綱」に明記されています。その最新版には次のような一文が含まれています:「核兵器の脅威に対しては、核抑止力を中心とする米国の拡大抑止は不可欠であ(る)」。

この一文が公式の政策文書から削除されない限り、そしてこの政策が、核兵器に依存しない安全保障の枠組み―例えば北東アジア非核兵器地帯―に取って代わらない限り、日本は禁止条約に参加する資格はないだろうと私たちは考えます。

日本政府は今年末にも「防衛計画の大綱」を改訂する計画です。私たちはその機会をとらえて、核依存政策を見直し転換するよう促したいと思っています。そのような状況において、先ほど述べたような第2条の修正の提案を行った次第です。

最後に、もういちど繰り返させてください。条約の中に核傘下国の政策変更を明示的に促す文言があれば、その文言が、関係国において、条約加盟を求める強い国内世論を築くのに重要な役割を果たし得るのではないでしょうか。

議長、ありがとうございました。

(発言者:荒井摂子)

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