<資料2>核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)から第4回核保安サミットへの公開書簡(全訳)

公開日:2017.07.17

2016年3月28日

持続可能な核保安のためには普遍的な拡散コントロールと核軍縮措置が必要です

国家首脳、核保安サミット代表者各位

 3月31日から4月1日にかけてワシントンDCで開催される核保安サミットを歓迎し、皆さまの出席に感謝します。
 兵器級核物質の存在によって、核兵器または放射能兵器(ダーティボム)の製造と使用のリスクが生まれます。これらの使用は、計り知れぬ苦難を生み出す壊滅的な人道上、環境上の結末をもたらすでしょう。これを防がねばなりません。
 私たちは、核保安サミットと核物質の安全確保のためのフォローアップ行動をとおして各国及び各政府の首脳によって人類を代表して示される、協力の精神と実践に勇気づけられています。
 私たちは、2009年4月9日のプラハ・フラチャニ広場での歴史的演説に続いてこの努力を開始したオバマ大統領を賞賛します。そして、4度の核保安サミットの開催地を提供した米国、韓国及びオランダを賞賛します。
 しかしながら、持続可能な核保安のためには、オバマ大統領によるプラハ演説のもう一つの重要な焦点であった、核兵器のない世界の平和と安全の実現のための、同じように高いレベルの努力が必要です。核兵器がテロリストあるいは国家の関与する事故、計算違いもしくは常軌を逸した行動によって使われるリスクを取り除くための方法は、核兵器の廃絶以外にありません。
 私たちは、核軍縮は、地方、国内、地域そして世界におけるあらゆるレベルの努力があってはじめて実現される「世界的な公益」であると信じます。
 よって私たちは、皆さまが核保安サミットにおいて、核軍縮をめざすための核保安サミットと同様の高いレベルのプロセスを支持することを誓約されるよう要請します。
 私たちは、おのおのの属する議会、議会連合体及び多元的ネットワークにおいて、このような努力を支持することを約束します。
 世界中の議員、自治体首長、宗教指導者が発した共同声明「核兵器のない世界―私たちの公益」を賛同の意をこめて添付いたします。

(署名)
PNND共同代表 サベル・チョドリー国会議員(バングラデシュ)、他9名。
PNND評議委員及び特別代表 ムハンマド・アンワー・エル・サダト国会議員(エジプト)、他22名。
(訳:ピースデポ)
※原文テキスト: