【資料】核兵器の全面的廃絶に向けた、新たな決意のもとでの結束した行動(抜粋訳)

公開日:2018.02.19

A/C.1/72/L.35

2017年10月12日

(共同提案国:略)

総会は、 (前略)

(PP.5.) 1995年の核不拡散条約(NPT)締約国再検討・延長会議と、2000年及び2010年のNPT締約国再検討会議の最終文書を想起し、 (略)

(PP.19.) 核兵器の使用が人道上の壊滅的な結末をもたらすということに対して深い懸念を表明し、そして全ての国が、自らに適用される国際人道法を含む国際法を常に遵守することの必要性を再確認し、これには、一方において、核兵器の使用を避けるためにあらゆる努力が払われるべきことを確信し、

(PP.20.) 核兵器の使用が人道上の壊滅的な結末をもたらすということが、全ての国々に十分に理解されるべきであることを認識し、そしてこの観点から、そのような理解を高める努力がなされるべきであることに留意し、 (略)

1. 核兵器不拡散の基本理念を強化することを通じて軍縮を促進するためにNPTの前文で展望されているように、全ての国が、国際間の緊張を緩和し、国同士の信頼を強化することを通じて、核兵器の全面的廃絶に向けた結束した行動をとることに関しての決意を新たにする。

2. これに関連し、核兵器保有国は、全ての人にとってより安全であり、かつ平和で核兵器のない世界の達成に向けて、NPTを完全に履行するという明確な約束を再確認する。

3.全てのNPT締約国に対して、条約の全条文を遵守する義務を履行するよう求める。

4.2017年5月にウィーンで開催された「再検討会議準備委員会」の第1回会合が成功裏に開催されたことを歓迎し、全ての国が、NPT締約国による2020年再検討会議の成功に向けて、最大限の努力を払うように奨励する。

5.NPTの非締約国すべてが、核兵器の非保有国として即時に条約に加盟することを、そして無条件にその普遍性を達成すること、条約に未加盟の状態にあってもその文言を遵守し、条約を支持する実践的な措置をとることを求める。

6.全ての国が、すべての人にとって減じられず強化される安全保障の原則に基づいて、核兵器の廃絶に向けてさらなる実際的な措置や効率的な措置をとることを求める。

7.全ての国が、核軍縮と不拡散にとって実際的、具体的で効果的な手段を促進する意義ある対話にさらに関与するよう奨励する。

8.核兵器の使用がもたらす人道上の結末に対する深い懸念が、全ての国による核兵器のない世界に向けた努力の基礎となる重要な要素であり続けることを強調する。

9.ロシア及び米国が、核兵器備蓄の大幅削減を達成し、可能な限り早い時期での交渉妥結を視野に、交渉開始の条件を作り出すための措置をとることを奨励する。

10.全ての国が、国際間の緊張を緩和し、国同士の信頼を強化し、そして核兵器のさらなる削減につながる条件を作り出すことを求める。そして、全ての核保有国が、配備済みと未配備に関わらず、また一方的、二国間、地域的、そして多国間の措置を含み、あらゆる種類の核兵器を削減し究極的には廃絶するためのさらなる努力をすることを求める。

11.すべての加盟国が、核軍縮及び核不拡散プロセスに関連して、不可逆性、検証可能性及び透明性の原則を適用することを求める。

12.核兵器国が、さらなる核軍縮を実行し、またそのために必要な環境を創出する観点をもって、定例会合の招集を継続すること、そして透明性を高め相互信頼を増すための努力を構築・拡大することを奨励する。これには、NPT加盟国による2020年再検討会議に向けて、条約の評価を行う過程を通じ、特に解体され削減された核兵器とその運搬システムに関して頻度の高いかつ詳細な報告を行うことが含まれる。

13.全ての国が、国際間の緊張を緩和し、国同士の信頼を強化し、そして軍事・安全保障上の概念、ドクトリン、政策についてより深い考察を行うことを可能とするうえで必要な条件を創出することを求める。また、関係国が、そうした軍事・安全保障上の概念、ドクトリン、政策につき、安全保障環境を考慮しつつ、核兵器の役割と意義をさらに削減する視点をもって見直すことを求める。

14.NPT締約国で核不拡散義務を順守する非核兵器国が、核不拡散体制を強化し得る、明確で法的な拘束力をもった安全の保証を核兵器保有国から受けることに対する正当な関心を認識する。

15.核兵器保有国から一方的な宣言が出されたことに留意し、1995年4月11日付の国連安保理決議984を想起する。また、全ての核保有国が安全の保証に関して行った誓約を全面的に尊重することを求める。

16.適切な場合には非核地帯をさらに創設することを奨励する。これは、地域に関わりをもつ国家の自由意思による取り決めを基本にしたもので、1999年の軍縮委員会によるガイドラインと整合したものである。そして核兵器国が消極的安全保証を含む関連議定書に署名及び批准を行うことにより、そのような地帯の地位に関して、また条約の締約国に対して核兵器の使用や使用の威嚇を行わないという、法的拘束力をもった個別の誓約を行うものであると認識する。

17.全ての核兵器保有国が、意図しない核爆発のリスクに包括的に対処するため、あらゆる努力を払い続けることを要請する。

18. 1995年の中東決議に沿って、その地域内諸国の自由意思による取り決めを基本として、また中東地域における非核及び非大量破壊兵器及び非運搬システム地帯の創設に向けてさらなる努力を行うこと、またその完了のため関係国間で協議を再開することを奨励する。

19.北朝鮮が、付属文書2に示された国家であり、同国が実験を続けている中では包括的核実験禁止条約の発効が不可能であるということを認識しつつ、北朝鮮が核実験を実施したことにかんがみ、核兵器の爆発実験やその他のあらゆる核爆発に対して、世界がその一時停止に向けて全世界が結束することが極めて重要であり緊急性をもつことを強調する。そして、北朝鮮がこれ以上の遅滞なく、また他国の署名・批准を待つことなく、この条約に署名し批准を行うことを要請する。

20.核兵器あるいは他の核爆発装置向けの核分裂性物質の生産を禁止する条約に関する交渉が開始され、早期に妥結するまでの間、それらの生産モラトリアムを宣言し維持いていない全ての国が、それらを宣言し維持することの死活的な重要性及び緊急性を強調する。(略)

21.包括的核実験禁止条約の早期発効と、核兵器用あるいは他の核爆発装置用の核分裂性物質の生産を禁止する条約交渉を速やかに開始することに対する広範な要求を認識する。

22.全ての国が、核兵器のない世界の達成を支持する軍縮と不拡散教育に関する国連事務総長の報告書に含まれている勧告を実行することを奨励する。

23.核兵器の使用がもたらす現実の認識を高めるため、あらゆる努力を払うことを奨励する。これは、政治指導者や若者を始めとする人々が被爆地を訪れ、自らの経験を将来の世代に伝える原爆を生き延びた、いわゆる「ヒバクシャ」を含む人々やコミュニティとの交流を含んだ取り組みを通じてなされるものである。

24.北朝鮮による全ての核実験と弾道ミサイル技術を用いた(飛翔体の)発射を、最も強い言葉をもって非難する。これは、NPTと整合した核兵器国の地位をもち得るものではなく、北朝鮮に対して、さらなる核実験を自制し、現在実施されている全ての核活動を、完全で、検証可能で、不可逆的な形をもって即時に放棄することを強く要請する。そして、同国に対して、2017年6月2日付の決議2375(2017)、2017年8月5日付の決議2371(2017)、そして最近では、第71回国連総会以降に採択された2017年9付11日付の決議2375(2017)を特に強調しつつ、全ての関連安保理決議に完全に従い、2005年9月19日付の6カ国協議における共同声明を履行し、早期に国際原子力機関の保障措置を含む同条約に完全に適合する状態に回帰することを求める。

25.全ての国が、北朝鮮による核及びミサイル計画による前例のない深刻で差し迫った脅威に対処するため、最大限の努力を払うことを求める。これは、安保理決議2375(2017)を含め、関連する安保理決議全てが完全に実行されることを通じて行われるものである。

26.また、全ての国が、核及びその運搬手段の拡散を防止また制限するための努力を倍加させ、そして核兵器を否認するとの誓約に基づくあらゆる義務を尊重しまた遵守することを求める。

27.さらに、全ての国が、核拡散を防ぐために効果的な国内規制を強化することを求める。そして、核不拡散に向けた努力の中で、国際連携と能力開発の強化のため、国家間での協力と技術的支援を行うことを奨励する。

28.国際原子力機関の保障措置がもつ不可欠な役割と包括的な保障措置に関する協定の普遍化の重要性を強調する。そして追加議定書を締結することが、あらゆる国における主権に基づく決定であることに留意する一方で、保障措置の適用のための国と国際原子力機関間の協定へのモデル追加議定書に基づく追加議定書締結と発効をしていない全ての国に対して、可能な限り速やかに、締結・発効することを強く奨励する。このモデル議定書は、1997年5月15日のIAEA理事会により承認を受けたものである。 (後略)

(原文)http://reachingcriticalwill.org/images/documents/Disarmament-fora/1com/1com17/resolutions/L35.pdf