<資料>トランプ大統領の両院合同議会演説(抜粋訳)

公開日:2017.07.14

2017年2月28日
米国連邦議会議事堂、ワシントンD.C.

ホワイトハウス大統領報道官室
即時リリース

(略)
 こんにち我々が目にしているのはアメリカの精神の復活です。我々の同盟国は米国が再び先頭に立つ準備ができていることを知るでしょう。世界中すべての国が―友人であれ敵であれ―米国が強力で、誇り高く、自由であることを知るでしょう。
(略)
 約束した通り、私は国防長官に「イスラム国」―イスラム教徒、キリスト教徒、そしてあらゆる信仰や信心を持つ男女や子どもを虐殺してきた無法で野蛮な者たちのネットワーク―を粉砕し、破壊する計画を立てるよう命じました。我々はイスラム世界を含む友好国や同盟国と協力して、この卑劣な敵を地球から抹殺します。
 また、私はイランの弾道ミサイルプログラムを支援する組織や個人に新たな制裁を課し、イスラエルとの揺るぎない同盟を再確認しました。
(略)
 米国を安全な状態に保つために、我々は合衆国軍の兵士たちに対し、戦争を防止するのに必要な手段を提供しなければなりません。―もし戦わねばならないなら―彼らは戦って、そして勝利するのみです。
 私は議会に、軍を再建し、国防費の自動(強制)一律削減を廃止し、そして米国史上最大の国防費増額を要求する予算案を送ります。私の予算案は退役軍人のための資金も増やします。退役軍人たちはこの国に尽くしてくれました。今度は我々が彼らに尽くさねばなりません。
(略)
 米国がどのような友人になるか思案している同盟国の皆さん、制服を着た我らの英雄たちを見なさい。我々の外交政策は、世界との直接的で力強く有意義な関与を要求しています。重大な安全保障上の利益を基盤とした米国のリーダーシップこそ、我々が世界中の同盟国と共有するものです。
 我々はNATOを強く支持します。この同盟は、ファシズムを追放した2つの世界大戦と冷戦における結束を通じて鍛えられ、共産主義を打倒しました。
 しかし我々のパートナーは財政的な義務を果たさねばなりません。そしていま、我々の強力で率直な議論をふまえて、彼らはちょうどそれを始めたところです。実際、資金は入ってきています。大変よいことです。我々はパートナーが―NATO域内であろうが中東であろうが太平洋であろうが―戦略運用、軍事作戦の両方で直接的で意義のある役割を果たし、コストの公平な負担分を支払うことを期待します。彼らはそうしなければなりません。
 我々は歴史ある慣例を尊重し、あらゆる国家の外交上の権利を尊重します。そして彼らもまた国家としての我々の権利を尊重しなければなりません。自由主義国こそが人々の意思を表現する最高の手段であり、米国はあらゆる国家が自身の進路を計画する権利を尊重します。私の仕事は世界を代表することではありません。アメリカ合衆国を代表することです。
 しかし我々は、争いが多いのではなく少ないほど米国が栄えることを知っています。我々は過去の過ちから学ばねばなりません。これまで世界中で―世界のいたるところで、荒れ狂い、猛威をふるう戦争と破壊がありました。こうした人道上の災害の唯一の長期的な解決策は、多くの場合、避難民たちが安全に故郷に戻り、長い長い再建のプロセスを開始する条件を整えることです。
 米国は利益が共有され合致するところでは新しい友人を見つけ、新しいパートナーシップを作り上げる意思があります。我々は戦争や争いではなく、調和と安定を求めます。平和を見つけ出せるところでは平和を求めます。
 こんにち米国は、以前の敵とも友好を結んでいます。最も親密な同盟国の中には、数十年前に怖ろしい戦争を敵味方に分かれて戦った国もあります。こうした歴史を見れば、我々は皆、よりよい世界は可能だと信じられるはずです。米国建国250周年には、世界がより平和で、より公正で、より自由であることを願います。
(後略)
(訳:ピースデポ)
原文:
https://www.whitehouse.gov/the-press-office/2017/02/28/remarks-president-trump-joint-address-congress