<資料>Pupo2017声明(仮訳)

公開日:2017.09.14

東京、2017年2月24日

 私たち下記署名者は、2日間、日本のプルトニウム政策を議論するために世界中から集まりました。会議には地域、国、国際レベルの政府・非政府、工学、法学から外交に至る幅広い背景を持った関係者が集い、日米関係、特に2018年に30年の期限をむかえる日米原子力協力協定の観点から日本のプルトニウム政策について議論しました。さらに、我々はこの協定と日本のプルトニウム政策が北東アジア地域と他の世界に与える影響についても議論しました。我々は、日本が自身の原子力政策について、エネルギー安全保障と環境への影響といった観点を考慮しながら、日本の人々にとって最善となるよう決定しなければならないことを認識します。しかしながら、日本のプルトニウム政策は、国際社会や北東アジア地域に否定し難い影響を有しており、責任ある国家として、日本は北東アジア地域と国際社会の平和と安全と安定を維持するべく対処しなければなりません。日本はこの責任を、例えば2014年3月のハーグ核セキュリティサミットにおける米国との共同声明において「核物質の保有量を最小化するというこれまでの全てのサミットのコミュニケの精神」に言及し、国際社会に向かって「更なるHEU(高濃縮ウラン)とプルトニウムの最小化のために何ができるかを各国に検討するよう奨励」したように、明確に理解しています。

 私たちは、議論を通じて、幾つかの主要な結論に至りました。
1)日本と米国の近隣諸国の多くは日本の48トンにのぼるプルトニウム備蓄と2018年に稼働予定の六ヶ所再処理工場で最大年間8トンを分離する計画を深く憂慮している。そうした国々はこのプルトニウムを、地域の緊張を高める核拡散上の脅威であり、また盗難への脆弱性から核テロリズムの脅威であると認識している。
2)人々の原子力発電の危険性への認識は福島第一原発事故後、顕著に広がったにもかかわらず、再処理のもつ核拡散、核テロリズム、超過コスト、安全性リスクにかんしては、一般の関心は未だに欠けている。
3)使用済み燃料の再処理は、貯蔵や直接処分といった放射性廃棄物の管理、エネルギー安全保障やコストに対して、それがもたらす大きなリスクを正当化するだけのいかなる優位性も提示しない。日本は世界の他の国々が進めている、より安全かつ確実で安価な代替手段―具体的には深地層処分が未決定の間は乾式貯蔵をおこなう―から学ぶべきだ。

 したがって我々は日米両政府に以下の点を提言します。

 日米原子力協力協定に則り、合同委員会を組織し、
(1)  六ヶ所再処理工場の問題について、地域及び世界の安全保障に与える影響という観点から再検討をおこなうこと
(2)  地域及び世界の懸念を緩和するため、日本の既存のプルトニウムの安全かつ確実な管理方法を、IAEAの管理下に置くことの可能性も含めて検討すること
(3)  プルトニウム処分方法についての情報交換と分析をおこなうこと

 そして、中国政府、韓国政府ならびに日本政府に対して、以下の点を提言します。
(1)  北東アジア地域のさらなる分離プルトニウムの蓄積を回避するために、再処理モラトリアムを約束すること。日本政府はすでに分離プルトニウムを48トン保有していることから、再処理モラトリアムの先頭に立って、六ヶ所再処理工場の稼働無期限延期をおこなうべきだ。この地域内の他国政府は、この先例にならって、再処理による分離プルトニウムに関するすべての活動と将来の計画をすべて停止することを約束するべきだ。
(2)  このモラトリアム/停止の間に自国のすべての核燃料サイクル政策にかんして包括的な検証をおこない、そして使用済み燃料の貯蔵・処分についての代替手段について検討すること。それらの検証は独立した第三者の専門家とすべての関係者を巻き込んだものでなければならない。メディアや他の場で、すべての情報とデータが完全に公開されたなかで、精力的な公開討論がおこなわれなければならない。関係するすべての政府はこうした再検討の結果を尊重し、それらの提言に沿ってプルトニウム政策を変更するべきだ。

  出典:
  原子力資料情報室ウェブサイトwww.cnic.jp/7348#a1